本当は怖い商業出版!本を出して後悔しないために知っておきたいこと3つ
実は本を出して後悔する人が多いのをご存じですか?
本を出すのが夢で努力してきた。
念願かなって出版社から商業出版できた!
大人気になり、未来はバラ色!?
残念ながらそうとは限りません。
「本を出して後悔した」
「こんなことになるなら出版しなければよかった」
という方もたくさんいるのをご存知ですか?
出版してよかった、という方の声を聴くことが多い一方、本を出さなければよかったという方の話を聞く機会はあまりありません。
私の出版相談に来る方は、実は1冊以上の著書がある方も珍しくありません。彼らの相談は「1冊目で失敗してしまった、2冊目で挽回したい」というものもあります。
なぜ、どんなことに後悔しているのか?
彼らの後悔を知ることで、あなたは初めての出版につまづきにくくなるでしょう。
本を出して世間に間違ったイメージが広まった
商業出版の場合、編集者や出版社の意図が入るため、なかなかあなたの思い通りの本ができません。
最悪の場合、あなたの主張と真逆の本にされてしまうこともあるのです。
出版社の目的は本を売ることですから、無理やり売れ線に寄せることもよくあります。(必ずしも編集者の意図でなく、上層部から言われて仕方なく従うこともあります)
ある女性社長の場合、本を読んだ既存顧客が「こんな人だと思わなかった」と離れてしまいました。幸か不幸か?その本は売れてしまい、代わりに望まない客層から支持されることに…。
コンサルのような対人のサービスを提供している方なら、お客様の質はものすごく大事ですよね。来てくれたら誰でもいいというわけではありません。
彼女からの相談は「世間のイメージを払拭できるような2冊目を出したい!」と相談に来られました。
しかし、1冊目とまったく違う内容で出版をすることはなかなか難しいのです。
次の項目で説明します。
2冊目以降の出版が決まらない
1冊目に出した本が売れないと、2冊目以降の出版は難航します。
本の売れ行きは出版のデータベースで見ることができるので、「前著が売れていないからまた無理では」という断られてしまうのです。
1冊目が売れれば、ほぼ間違いなく2冊目以降の出版依頼が来ます。
ただこの場合厄介なのは、1冊目と同じテーマで出版することを求められることです。当然といえば当然ですね。1冊目で売れたテーマをがらりと変えるのは難しいのです。
子供向けの本で売れたある著者が「年齢的にももうこれからは大人向けの本を書きたいのだけど、いまだに『お姫様になりたい!』みたいなオファーばかりで…」と嘆いていました。
世間のイメージを覆す本を書きたいなら、それこそ名前を変え、知名度ゼロから再チャレンジしたほうがいいかもしれません。
検索すると悪いレビューが出てきてしまう
本を出した後自分の名前で検索した時、Amazonのレビューが最初の方に出てくることは少なくありません。
そんなとき、Amazonレビュー★☆ ☆ ☆ ☆ がまっさきに目に入ったら…
あなたに仕事を依頼したかったお客様もとまどってしまうのではないでしょうか?
Amazonレビューは自分でコントロールできないので厄介です。
中には、読んでもいない本に悪いレビューを付けて回っている悪質な人も。
納得のいく出版をするために知っておきたいこと
本を出したあとは自分の意思とは関係なく、勝手に本があなたのイメージを振りまきます。
それが出版のよさでもありますが、これが後悔の原因にもなることを知っておきたいですね。
大丈夫です!商業出版に振り回されないために、以下のことを知っておいてください。
①出版社からのオファーを断る勇気を持つ
後悔する出版をする方は、出版社の方からオファーが来てよく分からないまま出版してしまった、という方が多いと感じます。
出版社は「このテーマについて詳しそうなら誰でもいいや」とオファーを出すこともあります。あなたが何をしている人か、ほとんど知らずにオファーしてくる人もいます。
そこで、オファーが来たらすぐに飛びつかず、本の内容をよく見て
「これ私である意味あるかな」
「こういうイメージで世間に見られたくないな」
と思ったら潔く断る勇気も必要です。
②編集者との相性をしっかり見る
本の仕上がりは編集者にかかっています。
本を作る前に、編集者と本の内容について話し合う機会がありますが、そこでビジネスパートナーとして編集者を見極める必要があります。
そこで誠実な態度で「こんな本にしたい」と建設的な提案をしてくれる人ならよいのですが、「もう、先生のお好きなようにどうぞ!」という態度なら要注意です。
ほかにも、打ち合わせなのに本の内容にほとんど触れない人や、偉そうな人も経験上付き合わないほうがいいです。
③出版社の知名度だけで信用しない
誰でも知っている超有名出版社はいくつかありますが、大手出版社から本を出した人ほど後悔していると言っても言い過ぎではありません。
有名出版社は編集者の数も当然多いのですが、ものすごく優秀な方はもちろんいるものの、全然仕事ができない編集者もたくさんいました。大手ならではかもしれませんが、編集経験がひとつもないのに、別の部署から編集長として任命されてしまった方もいました。(それでも、プライドがあるからなのか、全然分からないと言えない様子で、振り回されました…)
大手出版社、有名出版社から「出版しませんか」と声がかかったら、ものすごく嬉しくて飛びつきそうになってしまいます。それでも一度、上で説明した「編集者との相性」を必ず見てください。
大手の編集者は、仕事ができない人もすごく偉そうです。だから、「なんか嫌だな」という直感を大事にしてください。最初の打ち合わせから、1年、2年経っても返信がないなんてザラにあります。
後悔しない出版をするには編集者との相性を見る
以上、商業出版をして後悔する人が多いこと、そして後悔しない出版をするには、必ず編集者との相性を見ることをお伝えしました。
出版は歯車がうまく回れば、最高の体験ができます。
是非、あきらめずにトライしてください。