本を出したいなら出版企画書を書くのはやめなさい
[voice icon=”https://www.focusonmi.com/wp-content/uploads/2020/01/JPEGイメージ-4.jpeg” name=”AMI” type=”l icon_yellow”]本を出したいなら「まず出版企画書」という発想ではなかなか出版はできません…[/voice]
「本を出したいなら、まず出版企画書を書きなさい」
これが当たり前のように言われていることを、私は出版社を辞めてはじめて知りました。
しかし、今デビューしている多くの著者は、出版企画書を書いていないことをご存知ですか?
20冊以上本を書いている人でも、「出版企画書を一度も書いたことがない」と言っていました。
出版企画書を書くのは作家の仕事じゃない
基本的に出版企画書は編集者が書くものです。
会議の場で、ほかの編集者や営業部に企画を説明するときに必要だからです。
本を書きたい人はなんらかのプロであることが多いですが、当然出版のプロではありません。
著者の仕事は、出版のプロを目指すことではありませんよね?
出版にあたって著者がやることは何か?
× 本を出したいなら、まず出版企画書を書きなさい。
〇 本を出したいなら、まず原稿を書きなさい。
これが正解です。
お金と時間を使って出版企画書の書き方を勉強している人もたくさんいます。中には10年以上学んでいる人や、700万円以上使ったという方もいました。
そこまでしても出版できていない理由は明らか。肝心な原稿は一度も書いていないからです。
出版企画書の型なんて正直どうでもいいのです。肝心なのは企画書ではなく企画の中身のほうなのですから。
検索すれば無料でフォーマットも出てきます。出版セミナーで学ぶのもよいですが、一回で十分です。
私が使っているテンプレートも無料公開しています。
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出版企画書の前に見本原稿を書こう
「出版企画書を書かなくていい」とは言っても、出版社に持ち込むときには必要ですよね。
[voice icon=”https://www.focusonmi.com/wp-content/uploads/2020/04/1587358464231.jpg” name=”右脳ちゃん” type=”l icon_yellow”]どっちなんだよ![/voice]
すみません……
ただ、本を出したい!→いきなり出版企画書を書く
という流れが正しいと思い込むと、頑張ってるのに何年経っても出版できない!というルートをたどりがちなんです。
だからこそ、まず見本原稿を書いてみてはいかがでしょうか?
本を出す人は完成原稿を大量にストックしている
作家の本田健さんと、伝説的編集者の櫻井秀勲氏の共著『作家になれる人、なれない人』という本は本を出したい方におすすめの本です。(なぜかamazonの評価は低め…)
この本に、作家になる人は書き上げた原稿を大量にストックしているという記述があります。
出版する・しないに関わらず、作家になるような人はたくさんの原稿を書いているものだというのです。
私が以前インタビューしたベストセラー作家も、まさにそういう方でした。
どの出版社からも見向きもされなかった企画、声はかかったけど途中で編集者と連絡が付かなくなった企画など…ベストセラーとなった処女作の前に日の目を見なかった大量の原稿を「書き上げて」きたというのです。
すべて「完成原稿」だったというのが驚くべきところです。
「書けば書くほど制度が上がっていった」と彼は言っていました。すべては無駄ではなかったのかもしれませんね。
まずは見本原稿を書いてみる
ただ、いきなり原稿を完成させるというのはかなりハードルが高いと思います。
そもそも書けるかどうか?わかりませんよね。
そこで、まずは3000字書いてみませんか?
おおむね3000字程度の原稿が3本くらいあると、出版社に提出する見本原稿としてちょうどいい分量となります。
あなたの本の中で一番面白いところ、一番筆がのるところで構いませんので、パソコンで書いてみてください。
ワード・横書きで全然問題ありません。
見本原稿ができたら出版企画書を書く
見本原稿を書いてみて「この企画でいけそうだな」「余裕で1冊分書けそうだな」という手ごたえを感じられたら、出版企画書を書いてもいいと思います。
企画書のいいところは、書くと頭が整理され、自分のコンテンツのニーズや、書くべき方向性がわかってくるところです。
企画書を書けば書くほど、見本原稿の精度もさらに上がっていくでしょう。
商業出版するほどは書けないな…と思ったら、電子書籍で発表するのもアリです。
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出版企画書を書けない人は?
出版企画書を書くのに時間をかけてはいけない
どうしても出版企画書を書けない人ももちろんいるでしょう。
企画書を書くには向き・不向きがある、と私は思います。
企画書の前で何時間もうんうん悩んで、2か月かかっても何も書けなかったという人もいました。
そういう人は企画書を書くのが得意な人にお金を払って「これから企画書に書くこと話すからまとめて!」と頼むとよいですね。
有料で出版企画書を書いてくれる出版プロデューサーに依頼する手もありますが、最低でも10万円はかかります。
ココナラでも探してみましたが、あまり多くはないですね…。