ペンネームの付け方!おすすめと絶対やってはいけないこと【編集者が解説】
そもそもペンネームは付けたほうがいい?
「ペンネームを付けたほうがいいですか?」とよく聞かれます。
答えはもちろん「どちらでもいい」のですが、ペンネームを付けようかな?という発想が思い浮かんだ方は付けたほうがいいと私は思います。
なぜなら、ペンネームの可能性を考えている時点で、そちらの希望のほうが大きいだろうと思うからです。本名で出版するつもりの人はペンネームのことを最初から考えません。
ペンネームのメリットやデメリットをまとめましたので、こちらも踏まえて是非検討されてみてください。
ペンネームを使うメリット
- 会社の同僚やママ友に本を出したことを知られない
- 匿名性が保たれる安心感から素直にのびのび原稿を書ける
- 作家という別人格ができるから普段の自分とは違う思考が目覚める
- 複数名前を使い分ければ外向きのイメージを毎回変えることができる
- プライバシーを守れる
ペンネームを使うデメリット
- 両親など本名を知っている人に知ってもらいにくい
- 本名である程度活躍している人はネームバリューを引き継げない
- 出版契約書を結ぶときや印税の振込など本名が必要なとき周知するのが面倒
- ペンネームで郵便物を出されて事故になることがある
- 信頼度が落ちる
- 外で呼ばれると恥ずかしいことも
有名でも「あえて」ペンネームにするケースもある
デメリットの中でも特に、
- 本名である程度活躍している人はネームバリューを引き継げない
はデメリットの方が大きく見えますよね。
しかし、ある業界では名前を知らない人はいないほどの有名人でも、一般人向けにあえてペンネームを使う人もいます。
例えば、政治家や芸能人を多く顧客に抱える占い師さんなどは、占い師ネームで本を出すと彼らの秘密を脅かすことになりかねないので、全然違う名前を新たにつける場合が多いです。
ペンネームのおすすめの名付け方は?
有名人の名づけを参考にする
「ペンネーム 由来」などで検索すると、たくさんの面白いエピソードが出てくるのでつい読みふけってしまいます。
中でも多いのは、好きな作品の登場人物や、故事などをもじって付けるもの。知的で作家らしいですよね。
私が一番好きなのは、「石田衣良」さんのペンネームの由来です。こんなにカッコいいのに、本名が「石平(イシダイラ)」だからそこからとったなんて!
本名に近いペンネームなら、呼ばれたときに恥ずかしくないし、違和感もありません。
ことだまから名づける
名づけでは、画数や漢字が問題になりがちですが、日本語の「音」だけで決めるのが「ことだま」です。
「水蓮流ことだま」も参考になります。五十音表から無料で意味を調べられるので、本名のチェックも含めて一度調べてみるのもいいかも。
例えば「あ」なら、「チャレンジ精神旺盛で新しい扉を開く人」とのこと。
「こんな作家になりたい」という思いを託して、意味から逆算して付けるのもいいですね。
プロに名付けてもらう
氷川きよしさんがビートたけしさんに芸名を名付けてもらったように、尊敬する人から名前をもらえたら嬉しいし、運も着きそうですよね。
でも、なかなかそんな知り合いはいないでしょう…。
編集者から名づけてもらった方もいましたが、ま~~びっくりするほどダサくて…。(どすこい太郎みたいな名前でした…)
編集者はネーミングの専門家じゃないので仕方ないとはいえ、著者さんも自分で頼んだ手前断ることもできずに可哀そうでした…。
やっぱり素人に軽々しく任せるくらいなら、プロの名づけに頼った方がいい気がします。
私なら「ココナラ」で依頼しますね。値段も1,000円~とお手頃価格もありますし、実績や評判を見て決められるからです。
例えばこちらの方々。
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評価も実績もしっかりしています。
値段もお高めだけど失敗したくないので、私がお任せするならこういう方を選ぶかな。
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ペンネームを付けるときまず押さえておきたいこと【重要】
ネット検索されることを前提に考える
「ネット検索でヒットしなければ、その人はこの世にいないのと同じ」
そういっても過言ではないほど、今やネット上でのその人の存在感が重くなりました。
作家ならなおさらです。
結論から言うと、GoogleやYahoo!でペンネームで検索した時、一番上にあなたのブログやホームページが出てくるようにしようということです。
そう考えると、
- ペンネームでブログやホームページを作る
- できるだけ被らないペンネームを付ける
- 記号や難読漢字など入力が面倒な文字を入れない
ことが重要になります。
ホームページを作る前に、ペンネームで独自ドメイン(.com)が取得できるかどうか?調べておくといいですね。
私のおすすめはムームードメイン です。独立当時からずっと使ってます。
こちらでペンネームのアルファベット表記で検索し、取得OKならば理想的です。
①検索窓にペンネームのアルファベットを入れる
②「検索する」を押す
【取得できる場合】
【取得できない場合】
もし取得できない場合でも、「苗字_名前」とか、「名前+数字」などで取得する方法もあります。
ちなみに・・・
例にあげた宮部みゆきさんのオフィシャルサイトないのかしら?と思ったら、大沢在昌さん、京極夏彦さんと共同ページでした。
ドメインはosawa-office.co.jp! まさかの(笑)
http://www.osawa-office.co.jp/write/miyabe.html
ホームページがなぜ必要か?
あなたの本が出版されたあと、それを読んだ人の受け皿を作るためです。
読んだ人とは読者はもちろん、出版社、テレビや雑誌などのメディア関係者です。
別の出版社から出版の依頼が届いたとき、もし連絡先が出てこなければチャンスを逃しかねません。
さらに、ネットで連絡先が出てこないと、メディアからの取材を逃す可能性が大きくなります。せっかくあなたに取材を依頼したいと思っても、検索してホームページがなければ「じゃあ別の人に」と一瞬でチャンスが消えてしまいます。現場は忙しいので、即座に似たような別の候補を探す必要があるからです。
ペンネームで運営するブログやホームページがいかに大事か、おわかりいただけたでしょうか?
ちなみに、すでに今ブログやホームページを運営している方もいるかもしれません。
もし、そのサイトがそんなに人気がなく、コンテンツも少ないのであれば、ペンネームで新たにサイトを立ち上げたほうがいいと思います。
私が担当した作家さんで出版をきっかけに本名で運営していたブログを全部ペンネームに書き換えた方がいます。本当に大変そうでしたし、以前から交流のあった読者に名前が変わったことを周知するのは面倒そうでした。
一度付けたペンネームはコロコロ変えない
上に書いたように、必ず「ネットで検索される」ことを考えると、途中から名前を変えないほうがいいことがお分かりいただけたと思います。
せっかくその名前で築いた信頼も、途中で名前を変えてしまったらすべて白紙に戻ってしまいます。
ネット社会だからこそ名前が本当に大切なんですよね。
つまり、1冊目の出版と2冊目の出版で名前が変わってはいけないのです。
それこそペンネームは、一度決めたら一生変えないくらい大切に決めるべきだと思います。
『北斗の拳』原作者の武論尊先生みたいに、あえて別名義と使い分けるケースもありですが、それはものすごく売れてから考えればいいでしょう(;^ω^)
おわりに
ペンネームは一生を共にするつもりでじっくり選びたいですね。
そのためにはできるだけ人と被らず、検索したときすぐにあなたにたどり着けてる名前を付けること。
そしてなにより、愛着を持てることを大切にしたいですね。