「本を出すのが夢だった」人の商業出版が難しい3つの理由FOM編集者あみのブログ
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「本を出すのが夢だった」人の商業出版が難しい3つの理由

sakura
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[voice icon=”https://www.focusonmi.com/wp-content/uploads/2020/04/1587358451718.jpg” name=”右脳ちゃん” type=”l icon_yellow”]本を出すのが子供の頃からの夢だったの![/voice]

[voice icon=”https://www.focusonmi.com/wp-content/uploads/2020/01/JPEGイメージ-5.jpeg” name=”AMI” type=”r icon_yellow”]…という人がなかなか出版できないのには理由があります![/voice]

「本を出すのが子供の頃からの夢でした!」

という方が商業出版に成功するのは、残念ながら見たことがありません…。
気づいたら自費出版をしていたりします。

なぜ難しいのか?
次の3つの理由があります。

  • ベクトルが自分にだけ向いているから
  • 編集者への受けがよくない
  • 原稿を書いたことがない人がほとんど

逆に言えば、これらをクリアすれば商業出版は可能です。

真剣に商業出版を目指すなら「なぜ、本を出したいか?」をもう一度心に問い直してみてください。

ベクトルが自分にだけ向いているから

商業出版は自分だけではなく、みんなにとって価値がないとできないことです。

もっとも重要なのは「読者」にとって価値があることです。

自分の本を読むと、多くの人の悩みが解消したり、喜びが増えたりする。そんな本がみんなにとって価値のある本です。

よく出版企画書に、取って付けたように「この本を読めばみんなが笑顔になるはずです」と書いている人がいますが、その具体的な方法は何も示されていないケースがほとんどです…。形だけ繕ってももちろんダメです。

有名な広報マンが「自分の顧客で、有名になりたいと言って有名になった人はひとりもいない」と言っていました。
何かを一生懸命やっているうちに、それが人の目に留まって有名になるのだと。

出版もそうですね。
自分のためだけに頑張っているうちは、読者の声は何も聞こえてきません。

もし、自分や自分の周りの親しい人にだけ読んでもらえればいいとか、テキストとして欲しいだけということなら自費出版すればOKです。

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読者以外にも、一冊の本にはたくさんの人の人生がかかっています。

  • 編集者、営業など出版社社員
  • 書店員
  • 印刷会社
  • 取次
  • 出版社と仕事するたくさんのフリーランス など…

できれば、「出版社にも稼がせよう」「書店さんを盛り立てよう」という視点も少しだけ持ってもらえればうれしいです。

私はきれいごとは嫌いですが、「この本を読めば絶対に幸せになる人が増える」と無我夢中で活動している人の本は不思議に必ず売れます。

編集者への受けがよくない

商業出版はビジネスです。

本一冊作るために、数百万円のお金がかかり、それを出版社が負担します。
たくさんの人の労働力と、紙やインクといった資源を費やして作るものです。

売れなければ、本を作るためにかかったお金はすべて無駄になります。
本は値引き販売ができないので、売れ残った本は丸々在庫です。
多くの出版社が経済的に苦しい状況にあるのはご存知かと思います。

そんな中「私の夢をかなえるために本を出したいの!」と言われたら…

編集者に「いや、当社のお金と労力を費やしてあなたの夢をかなえる筋合いはないんですが…」と思われるのは当然です。

私が出版社に作家候補を紹介するときは、「なぜ本を出したいのか?」という質問に対する答えをあらかじめ用意してもらっています。

もちろん「子供の頃からの夢だったので」という方はやはりいるのですが、その理由は封印してもらっています。嘘をつくなんて不誠実ですが…。

原稿を書いたことがない人がほとんど

「出版が夢です」という人は、出版に対する具体的な行動をしていない人がほとんどです。
体感でいえば、出版企画書を書いたことがある人は5%くらい、原稿を書いた人は1%未満です。

出版社のパーティや、編集者の飲み会などにはよく顔を出しており、編集者の名刺はたくさんもっているけれど「なぜか出版が決まりません」と言います。

まず原稿を書いてみては?と言っても、書きたいことは何もない、という方も多いですね。
いつか誰かが見出してくれるかも、という期待を持ち、夢を夢のままにしている状態かもしれません。

「いや、夢で終わらせたくない!」という場合は、是非関連記事もご覧ください。

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おわりに~作家は「最後の職業」~

「13歳のハローワーク」にある作家の解説が好きです。

13歳から「作家になりたいんですが」と相談を受けたら、「作家は人に残された最後の職業で、本当になろうと思えばいつでもなれるので、とりあえず今はほかのことに目を向けたほうがいいですよ」とアドバイスすべきだろう。 (中略)

作家の条件とはただ1つ、社会に対し、あるいは特定の誰かに対し、伝える必要と価値のある情報を持っているかどうかだ。伝える必要と価値のある情報を持っていて、もう残された生き方は作家しかない、そう思ったときに、作家になればいい。

https://www.13hw.com/jobcontent/02_03_01.html

「作家になりたいから作家になる」というのは本来おかしなことなのです。

何かに夢中になって取り組んだ結果、どうしても伝えたいことが出てきたときに作家になることを考えるとよいのだと思います。

ABOUT ME
あみ
あみ
編集者
書籍編集者歴10年超。なかなか大ヒットが出ないのが悩みです。才能発掘が大好き。
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