商業出版の印税っていったいいくらもらえるの?
[voice icon=”https://www.focusonmi.com/wp-content/uploads/2020/01/JPEGイメージ-5.jpeg” name=”AMI” type=”l icon_yellow”]印税が欲しいから出版したい!という人はもうあまりいないと思いますが、実際いくらもらえるのか?解説します[/voice]
印税は〇円もらえる
印税の計算方法は、 発行部数×定価×印税率 です。
最近の比較的ベーシックな単行本の例でいえば、
発行部数3000部×定価1500円×印税率8%=36万円となります。
あなたがもらえる金額は36万円です。~終了~
「意外と少ないな~」それとも「思ったよりもらえるじゃん?」と思ったでしょうか?
しかし!
これはあくまで例、しかも恐ろしいことに「そこそこイイ例」です。
条件は最近どんどん悪くなっています。
初版発行部数はぐっと減り、よくて5000部~1万部ほどになりました。最悪1500部くらいからもあります。
ただ、これも怪しくなっています。
以前は初版発行部数分の印税は補償されていた場合が多かった、つまり売れなくても刷った分だけ支払われていましたが、現在は実売部数つまり売れた分しか払わない、というケースも多くなりました。
印税率も昔は10%が普通でしたが、今では5%などもザラ。某大手など2%などを提示してきたことも。
印税にはまったく期待できない
本田健さんの本に「印税で生活をしている人は50人くらい」と書いてありました。
きっと村上春樹さんレベルのレジェンド作家や、売れっこ漫画家などほんの一握りですね。
ある編集者が「今は例え文学賞を受賞しても会社を辞められない」と言っていました。これから印税で儲けるのはそれほど難しいということです。
ただ、今の特に若い方で、「印税が欲しいから本を出したい」という方はいないと思います。
印税にうるさいのは出版業界の現状をあまりご存知ないご高齢の方だけです。
ではなぜ出版するのか?
それは、出版をブランディングツールとして活用することで、印税なんて目じゃないほどのお金が入る仕組みが作れるからです。
本を出して後悔したという方はいますが、「損をした」という方には会ったことがありません。
印税はプロモーションに突っ込め!
印税は多くはもらえないことがわかりました。
では、その少ない印税を有意義に使ってみませんか?
有意義な使い方、それはプロモーションに使うことです。
一番ベーシックな方法は、自分の本を買うこと。
本を買ってもちろんブックオフに売ってもいいですが(笑)、お世話になった人に送って紹介していただけないか頼んだり、イベントやセミナーなどで販売しましょう。
書店のよい棚を買ってもらうのもおすすめです。出版社に相談しましょう。
Webメディアなどに書評を書いてもらうのもいいですね。
Webページを作ってAmazonキャンペーンを行ってもいいかもしれません。
いずれにせよ、小さな目先の利益である印税を取らず、長い目で見て大きな利益をとるようにしたいですね。
本が売れなければ、それで作家人生が終わってしまう人がほとんどです。
最初はとにかく売ることに集中することが、長く売れ続けるための秘訣ではないでしょうか。
増刷すれば印税で稼ぐことも可能
印税で稼いでいる人がいるとしたら、その人は確実に「増刷」を重ねています。
そうすればもう何もしなくても、印税が勝手に口座に入ってきます。
不労所得と言っても過言ではありません。
この場合も当然ながら「本をたくさん売る」ことが大事です。
初版の段階で素早くたくさん売ることで、早々に増刷する可能性が考えられます。
そのためにも、初版の印税はプロモーションに使い、増刷や3刷分から印税を受け取る契約にするのもありでしょう。
さらに、本が売れれば続々と出版依頼がくるようになります。
こうなれば、印税で食べていくことも夢ではないかもしれません。